スピリッツガイド

活気に満ちた教育

ウイスキーについての知識を広げることで、より深く楽しめるようになるとともに、同じ趣味を持った仲間とも交友できる、とSMWSのスピリッツエデュケーターを務めるアンディ・フォレスター博士は言う。

我々ウイスキーの専門家チームは、ウイスキーについての知識源として常に頼りになる『アンフィルタード』やウェブサイトだけでなく、店舗や世界中で行われるイベントや試飲会でも活動し、世界中のソサエティ会員と交友を深めている。

私にとって、かつてウイスキーについて学んでいた時期にそうやって仲間と知り合えたことが、ソサエティの一員となって得た最も貴重な恩恵だった。それから20年近く経った今、培った知識を生かし、ソサエティのスピリッツエデュケーターとして現在のウイスキーの専門家たちを手助けすることが私の仕事となった。

私にとって、ウイスキーを楽しむ上で知識は常に重要な要素だった。もちろん、私はウイスキーの味わいが好きだし、ウイスキーを飲んでいい気分になることも好きだ(!)。だが何より、「なぜ」そのような味がするのか、複雑なフレーバーや香りはどこから来るのか、なぜ一つ一つのスピリッツがそれぞれ違うのか、どのようにしてウイスキーが作られるのかを知ることに完全に魅せられている。

私にとって本当の意味で記憶に残る最初のドラム(どうしても知りたい人のために言っておくと、ブルックラディの10年物だった)は、琥珀色の液体を探索する終わりのない旅のスタートとなっただけでなく、知識と理解を追求する一生の旅の始まりにもなった。私にとって、知識と理解は切っても切り離せない。理解によってウイスキーの楽しみがさらに増す。そして、ウイスキーがなければ、知識は……ただの知識でしかなくなってしまう。私の中の科学者としての性分かもしれないが、実際にはすべてのウイスキー愛好家がそう思っているはずだ。

あなたが手にしたドラムの楽しみを増すのは、ウイスキーについての「学問的な」側面に基づいた知識だけではない。実践的な知識も同じく重要だ。いつ、どのような理由で少量を足すべきか(フレーバーを引き出すため)、どうすれば一杯のドラムから最大限の香りと味わいを感じ取ることができるか、どの種類のグラスがテイスティングに最も適しているかなど。

自分好みのウイスキーを選ぶときにも、ちょっとした知識が役に立つ。どのようなカスクで熟されてきたのか、ピートが使われているかどうか、どのようなフレーバーが期待できるか。もちろん、ソサエティ独自のフレーバープロファイリングシステムも役に立つが、もう少し深く掘り下げてスピリッツがいかに作られ、熟されるかをより深く理解できるようになれば、自分の期待通りのウイスキーに出会えるだろう。もちろん、すべてのシングルカスクは唯一無二で他とは違う。それこそ、ソサエティが最も大事にしていることだ。

最後に、共有こそがウイスキーの根幹であることを忘れないでほしい。自分が蓄えてきた知識のほんの一部、あるいは多くを友人たちと分かち合うことは、ウイスキーの楽しみの大きな部分を占める。誰しも、ちょっとしたノウハウや内部情報で友人たちを感心させたいものだ。

それに、世界中のウイスキーフェスティバルや会合で貴重な通貨となることも忘れずに。知識が会話のきっかけとなり、一生の友情が芽生えることもある。私は、ソサエティの(新)会員の皆さんが、私と同じようにこの素晴らしい液体についての知識を広げて楽しんでくれることを望んでいる。私は、業界で最も経験と知識にあふれた人々とともに働き、また彼らから学ぶことができた自分を幸運だと思っている。だが、本当の喜びはその知識を他者と共有することだ。

何か質問があったり、もっと多くを学びたいと思ったりした時は、メンバーズルームにいるウイスキーの専門家に聞いてみるといい。彼らは常に喜んであなたとの会話に応じ、知識を授けてくれるだろう。遠方に住んでいる場合は、askthedoc@smws.comにメールを送ってほしい。場合によっては<アイフィルタード>の連載で取り上げられるかもしれないし、少なくとも必ず回答を返信することを約束する。私か、あるいは数多くの蒸溜所やウイスキー製造者や科学者など、業界で私たちとつながりのある人が答えてくれるはずだ。

この点も、ウイスキー業界ならではの素晴らしい特徴だ。友情と仲間意識、願望、自由、そして自分たちの経験と専門知識をお互いに共有しようという意志がそこにはある。ウイスキーについての知識とウイスキーへの情熱に満ちたクラブへようこそ。ぜひ自由に楽しんでほしい。

上機嫌なアンディ博士より