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NEW MEMBER FOCUS

2023年に当ソサエティを最大限ご活用いただくために

世界最大のウイスキー愛好家組織ザ・スコッチモルトウイスキー・ソサエティへようこそ。当ソサエティは画期的なウイスキーの専門家集団として、ウイスキーについての新しい取り組みのリーダーとなることを標榜してきた。 当ソサエティでは40年に亘り、150を超える蒸溜所からテイスティング・パネルが厳選したエクスクルーシブなウイスキーをメンバーに提供し、最も純粋な形でウイスキーを楽しんできた。当ソサエティと共に歩むウイスキー探求の旅が新たな年を迎えるに当たり、最近当ソサエティの新メンバーになったダンカン・ゴーマンに、どうすれば当ソサエティを最大限活用できるかを探ってもらった。

ザ・スコッチモルトウイスキー・ソサエティとはどういう組織か?

いい質問だが、それに答えるのは、ソサエティを創設したピップ・ヒルズ以外には考えられない。私のような新規メンバーがまずすべきは、ピップが樽出しの手つかずのウイスキーを楽しむ喜びにどう遭遇したかを学ぶことだ。発端は1970年代のアバディーンシャーの片田舎の農場での出来事だった。ピップのウイスキーへの覚醒の契機を深掘りするため、ピップと共にその農場を再訪した。

そのような変わり種の蒸留酒には誰も興味がないというのが当時のウイスキー業界の一致した見立てだった。樽出しウイスキーに対する関心が高まらない中、ピップと数人の仲間は、世間の見方に逆らってザ・スコッチモルトウイスキー・ソサエティを創設した。それから40年が経過し、ソサエティはピップの覚醒体験を、人生で最良のものを愛好する世界中の35,000人のメンバーに広めてきた。ソサエティの創設やその後のピップのウイスキー探検の旅については、ピップの著書『創設者の物語(The Founder's Take)』に詳しい。読み応えのある著作だ。

ラベルはどう読むのか

当ソサエティでは、個別の蒸溜所の重要性はさておき、ウイスキーの持つ豊かなフレーバーに注目したい考えだ。 当ソサエティのウイスキー製造長ユアン・キャンベルなら、こう言うだろう。「熟成工程における無数のパラメーターが、熟成期間中にニューメイクのスピリッツにありとあらゆる異なるフレーバーや特性をもたらすのです」

当ソサエティのウイスキーラベルは、蒸溜所名ではなく、ウイスキーを12種類のフレーバープロファイルのいずれかに分類した上で、ボトルごとに管理のための固有の番号を付している。 蒸溜所と提携する場合は、蒸溜所の固有番号を付した上で、当ソサエティでボトル詰めするカスクごとに枝番号を配している。 加えて、当ソサエティのウイスキーに個性を持たせるよう、各ボトルに独特のひねった名前を付し、テイスティングノートを付けている。

ザ・スコッチモルトウイスキー・ソサエティのメンバーシップを最大限活用するにはどうしたらいいか?

ソサエティが提供するものはあまりに多く、私のような新メンバーがそれらの理解を深めるのは容易ではない。メンバーシップの利点を最大限活用するためにひとつずつ試していったらいいと思われることをいくつか提案したい。

テイスティングに参加して自分のお気に入りのフレーバープロファイルを見つける。

ソサエティが提供するものをすべて理解するための旅はウイスキーに始まり、ウイスキーで終わる。他のどこでも経験し得ない旅だ。12種類のフレーバープロファイルを順に試し、それぞれのウイスキーのスタイルの複雑さを体験して、自分の好みを見極めよう。当ソサエティのスタッフやアンバサダーが、喜んで各ウイスキーについて説明し、それぞれが持つエクスプレッション(特性)がどのような工程で作り出されたかの理解の手助けをしてくれる。

メンバールームに行ってみる

当ソサエティは現在英国内の4か所にメンバールームを開設しており、それぞれのルームが個性豊かな体験を提供している。

40年前の当ソサエティの発祥の地であるエディンバラ市、リースのザ・ヴォルツであれ、最も新しいグラスゴー市、バース・ストリートのメンバールームであれ、誰もが楽しめるよう趣向をこらしている。 一級の食事を堪能し、ソサエティ独自のウイスキーを通して当ソサエティの文化に浸ってみてはどうだろう。遠隔地のメンバーは、当ソサエティのウイスキーを楽しめる、選りすぐりのパートナーバーが世界中に多数ある。世界20カ国の130を超えるパートナーバーの中から、このリンク(https://smwsjapan.com/about/international-partner-bars)を使用して最寄りのバーを見つけ、行ってみてはどうだろう。

SMWS 開催イベントに参加する

当ソサエティでは、世界の各地でエキサイティングなイベントを複数回開催し、同好のウイスキー愛好家と交流し、ウイスキーの知識を広げる機会を提供している。例えばリースのザ・ヴォルツの蒸溜所探訪シリーズでは、業界の専門家を招いて、専門家によるウイスキーリストの解説と、専門家が持つ豊富な知見について深掘りする対話の場を提供している。地元のザ・スコッチモルトウイスキー・ソサエティ支部で、近場で開催されるイベントを確認していただきたい。直接は出向けないという向きには、当ソサエティのウイスキーの定期ポッドキャスト<Whisky Talk>で、ウイスキーの世界の著名人のインタビューをお楽しみいただきたい。加えて、自宅にいながらにして会話に参加し、ウイスキーを共に楽しめる、オンラインのテイスティングなどのイベントにもご注目いただきたい。

当ソサエティのウイスキーのどこが格別か

当ソサエティのウイスキーは100%エクスクルーシブで、世界中の他のどこでも手に入らないものだ。 当ソサエティは、ウイスキーの最も純粋な形での提供を心掛けている。それはシングルカスクかつカスクストレングス、つまり樽出しの状況から一切手を加えていない状態での提供だと当ソサエティは考えている。提供するウイスキーの過半はシングルカスクであるため、1回のレリースで提供できるボトル数には限りがあり、いったん見逃してしまうと2度と味わう機会はない。だから躊躇は禁物だ。

当ソサエティが提供するウイスキーには同じものは決してない! ニューメイクのスピリッツの多くは、生産量の大半をブレンドウイスキー向けに供給している蒸溜所からのものだ。通常は手に入らないシングルカスクウイスキーを当ソサエティで熟成し、エクスクルーシブに提供することが可能なのは、それがゆえんだ。